
矯正歯科とは、一般的には悪い歯並びをきれいに治す治療のことをいいます。歯の並びは、その人の顔の印象に大きく影響します。歯並びが良くないと、話している相手も気になるかもしれませんし、何よりご自身が気になっていることで、大きく笑えなかったり、人と話すのが嫌になる方もいます。
矯正治療により歯並びが良くなると、見た目も良くなり、毎日が楽しくなります。また、本人が歯の並びを気にしていなくても、矯正治療を受けられた方がいい場合があります。矯正治療によって、見た目の改善以外に以下のようなメリットがあります。
矯正治療を行うにあたって
歯並びが悪くなる原因の多くは、歯が生えるスペースが不足していることです。
顎が小さかったり、生えてくる永久歯が大きかったり、むし歯で乳歯を抜き隣の歯が寄ってスペースが小さくなったりと様々な要因があります。しかし、それ以外の原因も多くあります。
- 舌が正しい位置にない
- 舌や頬、唇の筋肉が弱い
- あまり噛まずに食事をしている
- 頬杖や指しゃぶり、爪を噛むなどの悪習癖がある
- 姿勢が悪い
などです。
矯正治療前にバイオセラピー(生物学的機能療法)を行い、それらを改善することで、治療がスムーズに進んだり、治療後の後戻りも防げます。小さいお子さまでしたら、バイオセラピーだけで、きちんと顎が成長し、歯がきれいに並ぶスペースが確保できる場合もあります。
子どもの矯正(小児矯正)
大人の歯の並びは、子どもの時の歯並びで大体が決まります。
子どもの時に歯並びが悪いと、将来的な歯並びはもちろん、顎や顔の適切な成長発育を妨げてしまいます。子どもの矯正(小児矯正)は、顎の骨のバランスや大きさを整える「1期治療(骨格矯正)」と、永久歯が生えそろってから歯の位置を整える「2期治療(歯列矯正)」の2段階からなります。
第1期治療
乳歯と永久歯が混じった時期の治療で、主に顎の成長をうながす治療を行ないます。(6~10歳)
第2期治療
歯の1本1本に装置をつけ、歯の細かな位置関係をコントロールして最終的な咬み合わせを作ります。
大人の矯正(成人矯正)
永久歯が生えそろった方を対象とするのが成人矯正で、「2期治療」ともいわれます。近年、治療技術の進歩により、矯正治療に年齢は関係なくなり、患者さまのライフスタイルに合わせてさまざまな治療法が選択できるようになりました。